長年住んでいた地を離れて、現在住んでいる地へ移転してきて5年が経ちました。
かつて住んでいた地では、自治会活動も熱心で、季節ごとの行事も多く時間を割かれることもしばしばでした。
時には、ご近所づきあいの煩わしさを感じたものです。
まさしく“向こう三軒両隣”のお付き合いでしたね。
周りは自分より年上の人が多かったので、それなりに気を使ったものです。
幸いなことに現在の環境では、かつてのような近所づきあいは不要なようです。
ご近所との関係を無理せず自然に築けるヒントを探ってみます。
ご近所との関係に“気まずさ”を感じることはありませんか?
・よく見かける顔だけど、話したことはない
・話しかけるタイミングを逃してしまい、今さら声をかけにくい
・気難しそうな人なので、何となく気まずい
このような“気まずい雰囲気”を経験したことはありませんか。
近所づきあいは、職場や友人関係とは違いはっきりした目的や役割がありません。
それだけに、どこまで関わっていいのか分からないものです。
悩んでばかりでは何も産まれません。
顔を合わせた時、思い切って軽い挨拶をするだけで気が楽になるものです。
ちょっとした“言葉の習慣”と“気づかい”があるだけで、ご近所づきあいは楽になります。
気軽に言葉を交わす習慣
軽く言葉を交わすことに慣れることです。
長く話す必要はありません。
最初のうちは、一言だけでもかまいません。
「おはようございます」
「暑くなりそうですね」
「いってらっしゃい」
その時の場面に合った一言でいいのです。
季節に合わせた挨拶だけでいいのです。
たとえ返事がなくても、反応がなくても、こちらから軽く声をかける習慣ができればいいのです。
声をかけられた人は、
「この人は敵じゃない」
「ちゃんと気づいてくれている」
などと、安心感を持ってくれます。
感じの良い一言は、ぐっと印象を和らげます
「いい天気ですね。洗濯日和です」
「その植木、いつもきれいに手入れされていますね」
「ここのお庭、静かな雰囲気で落ち着きます」
「お宅で飼っている犬、おとなしくてかわいいですね」
すれ違った時にでも、こんな一言を加えると空気が和みます。
相手の暮らしぶり、環境、日常をさらっと褒める言葉です。
過剰に踏み込んだ言葉はいけません。
さりげない観察に気づきの言葉を添えると、ご近所づきあいは非常に効果的です。
立ち話が苦手でも、終わらせ方を心得ておけば安心
立ち話が長くなりそうな時ってありますよね。
どう切り上げていいのか分からない、と戸惑ってしまう人もいるのではないでしょうか。
穏やかに、さりげなく切り上げるフレーズが役立ちます。
「そろそろ夕食の準部にとりかかりますね~」
「ちょっと出かけますので、また」
「またお話しを聞かせてくださいね」
軽い理由に次につなげる一言を加えると、気まずさを残さずに済みます。
会話をどう終えるかで印象が変わるものです。
ご近所SNS化には乗らない、避けること
ご近所のうわさ話で盛り上がってしまう場面があります。
最近のSNSにも似た過度なご近所情報共有は、絶対に避けるべきです。
「誰それの家は最近〇〇〇らしい」
「〇〇さんと〇〇さんは・・・・・」
このようなうわさ話に乗ってしまうと、一気に関係が崩れてしまいます。
「相手のプライベートには踏み込まない」
「うわさ話に乗らない」
この姿勢は貫いてください。
結果的に、「この人には安心して話しができる」と信頼されることにつながります。
“頼ったり頼られたり”の関係も有りですよ
「つき合いが深くなると面倒なことになるのでは?」、と心配になる人もいます。
必要以上に距離をとってしまう人もいます。
“ちょっとした頼りあい”は、ご近所づきあいを円滑にしてくれる効果があります。
・宅配便を預かってもらった
・ゴミの日を教えてもらった
・「あちらの道、工事中になっていますよ」などの情報をもらった
こんな日常の助け合いがあると、“単なるお隣さん”から“話せる相手”に変わってきます。
このような関係は、災害などいざという時に支え合える“セーフティネット”にもなります。
ご近所付き合いは“適度な距離感”が良い
ご近所づきあいは苦手と感じる人の多くは、
「仲良くしなくては」
「うまく話さなくては」
と、過剰に意識して構えてしまっています。
実は、ご近所づきあいで求められるものは、そんなにたいへんなことではありません。
・軽く挨拶する
・ほんの少しだけ気を配る
・最低限のマナーを心掛ける
程度で充分です。
ちょうどいい距離感、つかず離れず、を意識しながら、少しずつ言葉のやりとりを重ねていけば大丈夫です。
楽で自然なご近所づきあいのコツです。
気負いは不要ですが、言葉は省けません
会話が苦手な人にとって、ご近所づきあいを面倒なことと思うかもしれませんね。
とはいえ、言葉を交わすこと自体に大きな価値があります。
・おはよう、お疲れさま
・暑いですね、寒いですね
・ありがとうございます、それでは又
ちょっとした一言があるだけでも、相手の印象は変わるのです。
簡単な一言の積み重ねに、親しみを感じるものです。
無理をせずに自分のペースで、軽い一言を口にすればいいのです。
その積み重ねが、近所との関係をあたたかくします。